れものほん日記

気ままに本を読む日常のつぶやき。

読書の秋。たまたま手に取った本を読んでみたら、共感できる一冊に出会えた。

今週のお題「最近おもしろかった本の紹介記事です。

「本の表紙が綺麗だな」と思って手に取った本。

それが・・・

腹を割ったら血が出るだけさ【住野よる】(2022年7月30日発刊)

 

結構、表紙に目がいきますよね。

この本の第一印象は

「この本キレイ!読んでみたい。」と

案外適当な理由です。

住野よるさんといえば・・・

・「君の膵臓をたべたい」

・「また、同じ夢を見ていた」

・「よるのばけもの」

が代表作として挙げられるかなと思います。

代表作を全て読んでいるので、興味が湧いたのも選んだ理由の一つです。

 

私は今回「腹を割ったら血が出るだけさ」の作品を読んだ感想を述べようかなと思います。

※個人的な感想です。

※少しネタバレ要素も含むかもしれません。読むのは自己判断でお願いします。

 

感想を一言で言うと、「偽りの自分を演じ続けるのはとても苦しいことだ」と共感できる物語。

それぞれの目的の為に、偽りの自分を演じ続ける女子高生の茜寧(アカネ)とアイドルの樹里亜(ジュリア)。

その二人と関わる女装をしている逢(アイ)。

そして、偽りを暴こうとする茜寧の幼馴染・同級生。

 

偽りの自分を演じ続けるのは、本当に苦しいだろう。

なのになぜ、そこまでして自分を変えようとするのだろうか。

と私は読んで思ったが、どこか過去の自分に当てはまり、とても共感した作品だった。

 

今では偽りの自分を演じることは全くないことはないが、だいぶ少なくなった。

私自身、HSP気質で昔から「気にしない」ことがなかなか出来ず、

「この人はこう思っているだろうから、こういう行動をしよう」と

【人から嫌われない行動】をすることを幼少期から自然としていた。

これは、自分がどれだけ嫌なことでも「断ったら嫌われてしまう」という思いから、

偽った仮面を被ることをしていた。

それはとても苦しく、自分の身を完全に削っていると気付いたのは、つい2〜3年前の話だ。

きっかけは一冊の本だった。

それは、

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本【武田 友紀】

 

人との出会いで変わろうとしているのだ。

自分で自分を変えるのはなかなか難しい。

けれど、変わるきっかけはあるかもしれない。

それは、この物語のように人との出会いかもしれない。

私のように本との出合いかもしれない。

 

変わるきっかけを見つけ、変わったりできても、実際は全方面に出すことは難しい。

生きている以上、仮面を被らないといけないこともある。

「腹を割る」と簡単に言う人もいるが、なかなかできない人もいる。

そんなことがわかるような作品だと思った。

「腹を割ったら血が出るだけさ」

このタイトルが、そんな気持ちを軽くしてくれるような感覚になるように私は感じた。

 

結論

私はこの作品が住野よるさんの作品の中で今のところ1番好きな作品だなと感じました。

今回初めて感想を述べたので、文章が合っているか、読者の方に伝わっているか、とても不安ですが、興味を持ってくれた人がいたら嬉しく思います。

住野よるさんの次回作が出たら、また読んでみよう。